2.雨水利用の施設
雨水をためる施設には、大小さまざまなものがあります。一般的に、家庭では雨水タンクが使われます。
○雨水タンクを選ぶポイント
雨水タンクを選ぶポイントは、以下の点が挙げられます。
・日光を遮断できる(藻の発生を防ぎます)
・蓋が密閉できる(ボウフラの発生を防ぎます)
・ゴミ、ホコリ、虫などの混入が防止できる
・タンクの底にたまった沈殿物を除去できる
○雨水タンクの容量
用途により様々ですが、居住者1人当たり1トン(1,000リットル)程度の量を確保すると、幅広く利用できると言われています。
タンクが雨水で満たされていると、使うときは困りませんが、大雨の時の流出抑制効果(雨水をためることで一挙に下水道に流出させることを抑制する効果)が薄れてしまいます。逆に流出抑制のためにいつもタンクを空っぽにしておくと雨水の利用ができません。
雨水の貯留量の3分の1は利用し、3分の1は流出抑制のために常に空の状態にし、3分の1は非常用に常にためておくとよいとされています。
○雨水をタンクへ導く道具(取水施設)
樋に流れる雨水を、雨水タンクに導くために取り付ける道具が必要になります。単純に雨水を導くだけのものから、初期雨水排除の機能やフィルターでゴミを除去できるものなど、さまざまな種類のものがあります。初期雨水排除の機能とは、大気や屋根の汚れを多く含んでいる降り始めの雨水を取りのぞき、その後の雨水をためるような機能です。
○雨水タンクの維持管理
取水部分に溜まった落ち葉やゴミ、タンクの底に沈殿した土砂などを定期的に除きましょう。
※雨水利用について考えると、水資源の大切さ、水害への備え、地球温暖化への対策等に考えがおよびます。