3.気候変動と防災
近年、日本各地で水害による被害が増加していますが、このことは地球温暖化と関係があると言われています。1年間に降る雨の量が増えているわけではありませんが、雨が「降るときにはまとまって降る」という降り方に変わってきているからです。
●日降水量200mm以上の大雨の日数は、統計をとり始めた30年間(1901~1930年)と最近の30年(1990~2019年)を比較すると、約1.7倍に増加しています。
●短時間強雨(1時間降水量50㎜以上)の年間発生回数は、統計をとり始めた最初の10年間(1976~1985年)と最近10年間(2010~2019年)を比較すると、約1.4倍に増加しています。
図 短時間強雨の年間発生回数の経年変化(1976~2019年)
出典:「日本の気候変動2020」文部科学省 気象庁
また、気象研究所の報道発表(令和2年8月25日)によると、台風について、以下のように発表されています。
●過去40年で東京など太平洋側に接近する台風が増えている
●接近する台風については、強度がより強くなっており、移動速度が遅くなっている
●これは日本付近の気圧配置の変化や海面水温の上昇などが原因
以上のように、強い雨が降ったり、大きな台風が来る回数が増えると、「これまで大丈夫だったから今回の雨も大丈夫!」という考え方は通用しません。家族や学校で、いつ、どこに、どうやって避難するか、話し合って、確認しておくことがとても重要です。また、墨田区の水害ハザードマップや避難のタイムライン等を確認しておきましょう。
○墨田区ウェブサイト「墨田区水害ハザードマップと海抜表示板」
○墨田区ウェブサイト「水害への備え」
○墨田区ウェブサイト「すみだ防災ガイド(中学生用)」
※気候変動の影響は一つではありません。災害も同時に一つしか起こらないとは限りません。地震と洪水が同時に起きることもあるかもしれません。日頃からの備えが大切です。